狂犬病について

あおぞら動物病院

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狂犬病について

ブログ

2018/04/10 狂犬病について

皆さんは「狂犬病」という病気についてどのくらいご存知ですか。

日本での狂犬病の発生は、1956年を最後に確認されていませんので、どうもピンとこないですよね。

しかし、世界では現在も狂犬病で亡くなる人が後を絶ちません。

狂犬病とは、全ての哺乳類に感染し、発症するとほぼ100%死に至る病。。。キルケゴールですね!

神経症状や攻撃性など、その症状のインパクトの強さからゲーム「バイオハザード」の誕生に際して、狂犬病の存在がゲームに与えた影響は小さくはないのではないかと個人的には考えています・・・、余計な情報でした。

 

 

詳しくは厚生労働省のHPで教えてくれています。↓↓↓

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/

下の地図は、世界における狂犬病の発生状況を示しています。

 

 

map

 

以前タイへ旅行に行った友人から、「現地で自転車に乗っていたら野犬が追いかけて噛み付いてきた。とても怖かった。」との土産話を聞きました。大笑いしてしまいましたが、本人にとってはまさに映画「バイオハザード」並みの恐怖だったそうです。厚生労働省のHPを見ると確かにその気持ちもわかる気がします。

 

 

今回、皆さんにお伝えしたいのは

「なぜ、狂犬病清浄国である日本で、狂犬病ワクチンの接種を行政や獣医師が一生懸命になって勧めるのか」

その理由についてです。

 

端的にいうと、「日本での狂犬病の蔓延を防ぐため」です。

水際で防ぐためなのです。

 

日本は狂犬病清浄国であり、しかも周囲を海で囲まれています。

環境から言うと、狂犬病は発生しにくい状況ですよね。

でも、周辺国ではおびただしい数の狂犬病による死者がみられています。

そして、流通の発達した現代において狂犬病に罹患した動物の侵入が絶対ないとは言い切れません。

 

さらに、アジアにおいて、狂犬病を媒介する役割を担っている主な動物は「犬」です。

したがって狂犬病ワクチンを犬に接種することが必要と考えられたのです。

map2

「ある地域に、ある病気(例えば狂犬病)に罹患した動物が入ってきても、その地域においてワクチンの接種率が75%以上であった場合、その病気の蔓延を防ぐことができる。」という統計学的根拠(シャルル・ニコルの法則)に基づいて、狂犬病予防法という法律のもと、厚生労働省が狂犬病ワクチン接種という事業を継続しています。

もし海外から狂犬病を持った動物の侵入があったとしても、皆さんが狂犬病ワクチンをきちんと接種していたら、日本で

狂犬病が蔓延することはないということです。

 

・・・法律で決まっているんですね。

グウの音も出ないとはまさにこのこと・・・。

 

ちなみに「狂犬病予防法 第四条」において、狂犬病ワクチンの接種はわんちゃんの飼い主さんの義務として定められています

 

 

人間が社会の中で動物と上手に共生していくためには、正しい知識とそれに基づいた行動が必要です。

動物の飼い主として地域の中でコンセンサスを得るためにも、狂犬病ワクチンの接種は最低限のマナーとして認識しておいてください。健康上の理由などにより接種できない場合は、猶予証明書の発行も可能です。

 

様々な理由から接種をためらっていた方も、この春は動物病院に行ってみてはいかがでしょうか。

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